働き方改革

働き方改革をわかりやすく解説

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マスメディアを通じて”働き方改革”というワードをよく見聞きしますが、具体的にはどのようなことを指しているのか、今一つ理解が難しいのではないでしょうか・・・。

そこで今回は、働き方改革の背景や施策等について、セミナーや研修会などでお話している内容(骨子)をご紹介させて頂きます。

独自の見解になりますが、理解促進の一助となれば幸いです。


1. 働き方改革の背景 ~生産年齢人口の減少

少子高齢化の進行により、日本の生産年齢人口(15~64歳)は1995年をピークに減少し、2050年には5,275万人(2021年から29.2%減)に減少すると見込まれています。

生産年齢人口の減少により、労働力の不足、国内需要の減少による経済規模の縮小など様々な社会的・経済的課題の深刻化が懸念されるため、現在「少子化対策」や「社会保険の適用拡大」などと共に「働き方改革」が推し進められています。

高齢化の推移と将来推計

(出典)内閣府(2022)「令和4年版高齢社会白書」

P.F.ドラッカー氏いわく人口動態は”既に起こった未来”であり、昨今、人手不足との声が各所から聞こえてきますが、むしろ本当の人手不足はこれから本格化していくものと考えられます。


2. 働き方改革の主な施策

働き方改革のポイントは、いかに労働力の不足を緩和するかで、その施策としては大きく3つに分類され、それぞれの分類の中に各個別具体策があると考えると頭の中がすっきり整理できるかも知れません。

(1)離職防止&定着率向上

  • 賃上率のアップ(2.0% → 3.0%へ)
  • 勤務間インターバル制度(終業から次の始業まで一定時間を確保する制度)の導入
  • 時間外労働の上限規制(年720時間・単月100時間未満、複数月平均80時間)
  • 年次有給休暇の時季指定義務化(年間5日)
  • パワハラ・メンタルヘルス対策の強化
  • 同一労働同一賃金

(2)働き手の確保

  • 外国人労働者の受入拡大
  • 障害者の就労支援(法定雇用率2.3% → 2026年度2.7%へ段階的引上げ)
  • 高齢者の就業促進
  • 子育て・介護等との両立支援
  • テレワーク(在宅勤務等)、副業・兼業の推進

(3)労働生産性の向上

  • デジタル化の推進・押印省略 etc.
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