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ここ最近の留意しておきたい賃金動向として、気になった記事が2つありましたのでご紹介します。
一つ目は、初任給 に関する記事です。
記事の内容は、大手企業を中心としたもので、中小企業にとっては、金額は参考にできないかも知れませんが、人手不足・採用難が叫ばれる昨今ですので、初任給は一様に上昇傾向にあるとの認識は必要でしょう。
最近の若い方は、お金の面だけではなく、休日や残業、人材育成システムの有無など、様々な労働環境を総合的に見て就職先を決めると言われていますが、それでも、やはり初任給は、企業を比較検討する際の重要判断指標であることには変わりないでしょう。
ということで、初任給がどんどん上がっていく結果、既存従業員との賃金格差はどんどん縮まっているというのが、最近の賃金の一つの特徴となっています。
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二つ目は、定年後の継続雇用者の賃金 についてです。
この問題に関しては、
- 2016年5月15日 定年再雇用時の賃金減額
- 2018年2月17日 60歳以降の処遇
でも取り上げてきましたが、要するに、これまで当たり前のように行われてきた”定年後の賃金引き下げ”は、当たり前ではなくなったということですね。
特に今回は、定年後の賃金減額は違法という司法判断が明確に示されましたので、今後、もし定年後に減額しようとするならば、今まで以上に、明確にその理由を示せなければならないということが言えます。
この辺は、同一労働同一賃金の考え方に通ずるところがあるかも知れませんが、同じ仕事内容であるにもかかわらず賃金を一方的に引き下げることは許されない。
契約自由の原則があるといえども、この部分は”例外”と捉えておかなければならないということでしょうね。
近況など ~目的意識の巻
あらためまして、こんにちは!
特定社会保険労務士の中薗です。
今日から4月の新年度ですが、進学や就職されるという方も多いことでしょう。
で、これは就職されるという方に限った話ではありませんが、今日は”伸びる人の特徴”について書いてみたいと思います。
それは、ズバリ 目的意識 の有無だと、私は考えています。
例えば、単純作業的な仕事を命じられたとしましょう。
目的意識がない人は、作業を文字どおり作業として終わらせます。
それ以上でも、それ以下でもなく、ただ作業をします。
ところが、目的意識がある人は、この作業はそもそも何のためにやっているのだろう(???)と考え、その目的を考えると、もっとよいやり方はないか… といったように自問自答し、自ら工夫するようになります。
結果的に、すぐに目に見える差は生じないこともありますが、実は、こうした自問自答や工夫の積み重ね、習慣こそが財産となり、後に大きな差となって表れてきます。
また、仕事の真のポイントを押さえられるようにもなりますので、上司や周囲からの信頼も厚くなっていきます。
これからの時代は、AIに代表されるように色々なことが変化していきますので、そうした変化の時代においては、言われたことをやるだけの受け身型人材より、自ら考えることができる「能動型人材」の方が、間違いなく重宝されるでしょう。
ですので、「作業+目的=仕事」と考え、仕事を楽しむことができる人こそ”伸びる人(能動型人材)の特徴”であり、この先、必要とされる人になっていくための条件であろうと思います。
目的を考えることなど簡単なことのようにも思われるかも知れませんが、意識しなければ、知らず知らずのうちに置き去りにしてしまうものですのでご注意ください。。。