中薗総合労務事務所

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教育訓練給付制度(H26)
労働社会保険レポート!

今回は、「教育訓練給付制度」のポイントについてレポートします。

この制度は、従業員の能力アップを支援することで失業の予防を図ろうということで、雇用保険制度の中でかなり前からあった制度ですが、2014(H26)年10月に大きな制度改定がありました。

そして、かつてと違って「一般教育訓練給付」と「専門実践教育訓練給付」の2本立てとなり、それぞれ支給対象者や給付額の要件が異なることとなりました。

いずれにしても、これらは知っているか知らないかで、同じスキルアップや資格取得を目指すにも、費用負担の面で大きく違ってきます。

この機会に是非このお得な制度を知って頂ければ幸いです。

≪目次≫

  1. 教育訓練給付とは?
  2. 給付金の支給対象者
  3. 給付額
  4. 対象となる講座について

注) このレポートは 2015年3月4日現在 の法令に基づき作成されています。


1. 教育訓練給付とは?

教育訓練給付とは、労働者や離職者が自ら費用を負担して厚生労働大臣が指定する教育訓練講座を受講し修了した場合に、本人がその教育訓練施設に支払った経費の一部を支給する雇用保険の給付制度で、2014(H26)年10月から、従来の枠組みを引き継いだ「一般教育訓練の教育訓練給付金」と、拡充された「専門実践教育訓練の教育訓練給付金」の2本立てとなりました。


2. 給付金の支給対象者

(1) 一般教育訓練給付の場合

  • 受講開始日現在で雇用保険の被保険者であった期間が3年以上(初めて支給を受けようとする方については、当分の間1年以上)あること
  • 前回の教育訓練給付金受給から今回受講開始日前までに3年以上(※)経過していること

など一定の要件を満たす雇用保険一般被保険者(在職者)又は一般被保険者であった者(離職者)となっています。

※ 2014(H26)年10月1日前に教育訓練給付金を受給した場合はこの取扱は適用されません。

(2) 専門実践教育訓練給付の場合

  • 受講開始日現在で雇用保険の被保険者であった期間が10年以上(初めて支給を受けようとする方については、当分の間2年以上(※1))あること
  • 前回の教育訓練給付金受給から今回の受講開始日前までに10年以上(※2)経過していること

など一定の要件を満たす雇用保険一般被保険者(在職者)又は一般被保険者であった者(離職者)となっています。

※1 2014(H26)年10月1日前に旧制度の教育訓練給付金を受給した場合であって、初めて専門実践教育訓練を受給しようとする場合は2年、同年10月1日以降に旧制度の教育訓練給付金又は一般教育訓練給付金の支給を受けた場合は10年以上。
※2 2014(H26)年10月1日前に教育訓練給付金を受給した場合はこの取扱は適用されません。

3. 給付額

(1) 一般教育訓練給付の場合

教育訓練経費の20%に相当する額となります。
但し、その額が10万円を超える場合は10万円とし、4千円を超えない場合は支給されません。

(2) 専門実践教育訓練給付の場合

教育訓練経費の40%に相当する額となります。
但し、その額が1年間で32万円を超える場合の支給額は32万円(訓練期間は最大で3年間となるため、最大で96万円が上限)とし、4千円を超えない場合は支給されません。

専門実践教育訓練の受講を修了した後、あらかじめ定められた資格等を取得し、受講修了日の翌日から1年以内に一般被保険者として雇用された方又は既に雇用されている方に対しては、教育訓練経費の20%に相当する額が追加して支給されます。

この場合、既に給付された訓練経費の40%と追加給付20%を合わせた60%に相当する額が支給されることとなりますが、その額が144万円を超える場合の支給額は144万円(訓練期間が3年の場合、2年の場合は96万円、1年の場合は48万円が上限)とし、4千円を超えない場合は支給されません。

なお、専門実践教育訓練の教育訓練給付金を受給できる方のうち、受講開始時に45歳未満で離職しているなど、一定の条件を満たす場合には、訓練受講をさらに支援するため、「教育訓練支援給付金」が支給されます。教育訓練支援給付金は、平成30年度までの暫定措置で、詳細については居住地を管轄するハローワークにご確認ください。


4. 対象となる講座について

教育訓練給付の対象となる講座は、厚生労働大臣の指定を受けていることが必要です。

指定講座はハローワークで一覧表が閲覧できるほか、「教育訓練講座検索システム」でも確認できるようになっています。


あとがき

昨今、公的資格の取得を促し、それによって従業員のレベルアップを図っていこうという企業等が増えています。

そのような場合に、壁となるが受講費用等の問題です。

多くの資格において難易度が増し、もはや独学では資格取得が難しいという声はよく耳にするところです。

企業等としては、資格を取得すれば、お祝金や資格手当を支給するなどして何とか従業員のモチベーションを上げようとしますが、従業員にとってはやはり金銭的、時間的な負担を強いられることには変わりありません。

そんな時にせめて金銭面での負担を緩和するために活用したいのが、まさに今回ご紹介した制度ではないでしょうか・・・。

企業等が給付を受けられるというものではありませんが、弊所のクライアント様の中にはこの制度を従業員に周知し活用を促すことで、従業員のやる気をうまく引き出しておられるところがあります。

企業とすれば、そのような活用の仕方がよいのかも知れませんね。