中薗総合労務事務所

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裁判員休暇の規定例
労働社会保険レポート!

中薗総合労務事務所がお届けする労働・社会保険関連の 実務レポート100選 です。
※ 各レポートは、作成日(又は改訂日)現在の法令に基づき作成されていますのでご注意ください。

裁判員制度の導入に伴い、社員が裁判員に選ばれた場合に、会社としてどのように取り扱うのか検討されるケースがあるかと思います。

今回のレポートでは、以下の3パターンで例示しますので、就業規則の見直し等において参考にして頂ければ幸いです。

≪目次≫

  1. 裁判員休暇を新設する例
  2. 特別休暇に追加する例
  3. 公民権行使の時間を準用する例

注) このレポートは 2008年12月15日現在 の法令に基づき作成されています。


1. 裁判員休暇を新設する例

(1) 有給扱いとする場合

第□条(裁判員休暇)

  1. 「裁判員の参加する刑事裁判に関する法律」の施行に伴い、次の各号に該当し、事前に従業員本人から請求があった場合、裁判員休暇を与える。
    (1) 裁判員候補者として通知を受け、裁判所に出頭したとき
    (2) 裁判員もしくは補充裁判員として選任を受け、裁判審理に参加するとき
  2. 休暇を請求しようとする場合は、裁判員候補者通知を受けた後、速やかに、会社へ裁判所から交付される証明書を添付して申し出るものとする。また、裁判員および補充裁判員に選任された場合も同様とする。
  3. 休暇を取得する者は、休暇に入るまでの間に必要な業務の引継ぎを完了しなければならない。
  4. 前項の休暇期間は有給とし、所定労働時間勤務したものとして扱う。

(2) 審理の長期化に備える場合

第□条(裁判員休暇)

  1. 「裁判員の参加する刑事裁判に関する法律」の施行に伴い、次の各号に該当し、事前に従業員本人から請求があった場合、裁判員休暇を与える。
    (1) 裁判員候補者として通知を受け、裁判所に出頭したとき
    (2) 裁判員もしくは補充裁判員として選任を受け、裁判審理に参加するとき
  2. 前項の休暇期間は原則として無給とする。ただし、×日を超える審理終了までの期間については、所定労働時間勤務したものとして扱う。

(3) 日当の差額分のみ支給する場合

第□条(裁判員休暇)

  1. 「裁判員の参加する刑事裁判に関する法律」の施行に伴い、次の各号に該当し、事前に従業員本人から請求があった場合、裁判員休暇を与える。
    (1) 裁判員候補者として通知を受け、裁判所に出頭したとき
    (2) 裁判員もしくは補充裁判員として選任を受け、裁判審理に参加するとき
  2. 前項の休暇期間は所定労働時間勤務したものとして扱う。ただし、法の規定に基づき、日当の支給を得た場合には、給与から日当に相当する額を控除して支給するものとする。

2. 特別休暇に追加する例

第□条(特別休暇)

  1. 従業員が次の各号により出勤できない場合、特別休暇を与える。
    (1) 天災その他の災害、交通機関の途絶等、やむを得ない事由により出勤できないとき
    (2) 従業員本人、同居人または近隣の者が法定伝染病に罹患し、予防上、必要があるとき
    (3) 選挙その他公民権の行使、公の職務の執行により官公署に出頭を命じられたとき
    (4) 裁判員候補者として通知を受け、裁判所に出頭したとき
    (5) 裁判員もしくは補充裁判員として選任を受け、裁判審理に参加するとき
    (6) その他会社が認めるとき
  2. 前項の休職期間は所定労働時間勤務したものとして扱う。

3. 公民権行使の時間を準用する例

第□条(公民権行使の時間)

従業員が勤務時間中に選挙その他公民としての権利を行使するため、または公の職務を執行するために、あらかじめ申し出た場合は、それに必要な時間を与える。ただし、業務の都合により、時刻を変更する場合がある。


あとがき

裁判員業務に従事する時間や休暇については、使用者には必ずしも賃金を支払わなければならない義務はなく、有給にするか無給にするかは、各企業の判断に委ねられています。

もし、無給とするなら、社員個々人が本来有している年次有給休暇を充当することになるでしょう。

しかし、年次有給休暇の残日数が不足する場合はどのように扱えばいいのでしょうか?

また、出勤率の取扱いについても、年次有給休暇の発生要件である全労働日の8割以上出勤を満たせなくなる場合は、どのように扱えばよいのかという問題もあります。

これらはレアケースであると言えるかも知れませんが、せっかく就業規則の見直しや裁判員休暇の規定を新たに設けるのであれば、是非その辺にも留意して頂ければと思います。


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