中薗総合労務事務所

社会保険・給与計算・助成金のアウトソーシング&労働問題・就業規則&人事コンサルティング

TEL. 06-6430-6318

〒660-0054 兵庫県尼崎市西立花町3-4-1 パークビル201

労働時間、休憩・休日
労働社会保険レポート!

労働・社会保険関連の 実務レポート100選 で、目指すは 1テーマを5分で理解できる! です。
※ 各レポートは、作成日(又は改訂日)現在の法令に基づき作成されていますのでご注意ください。

今回は、労働基準法の中でも重要な「労働時間」等について、最低限知っておきたい項目をレポートします。

≪目次≫

  1. 法定労働時間
  2. 休憩時間・休日
  3. 時間外労働

注) このレポートは 2007年2月17日現在 の法令に基づき作成されています。


1. 法定労働時間

法定労働時間には原則と例外があります。また、そもそも法定労働時間の適用から除外される方もいらっしゃいますので注意が必要です。

(1) 原則

1週40時間、1日8時間 (休憩時間を除く)

(2) 例外

1週44時間、1日8時間 (休憩時間を除く)
ただし、例外が適用されるのは、従業員10人未満の次の4業種になります。

  • 商業
  • 映画・演劇業
  • 保健衛生業
  • 接客娯楽業

(3) 適用除外

次の方は、法定労働時間の適用を除外されています。
したがって、労働時間1日8時間というしばりはなくなりますが、深夜業や有給休暇などの規定は適用されますので、まったく無制限に就業可能というわけではありません。

  • 農水産業の従事者(林業は除く)
  • 管理監督者・機密事務の取扱者(例:部長・工場長等の管理職、秘書など)
  • 監視・断続的労働の従事者(例:行政官庁の許可を受けた住込み寮長など)

2. 休憩時間・休日

ここではポイントとして、休憩時間の原則、休日に関する原則と例外、振替休日(振休)と代休の違いについてご説明します。

(1) 休憩時間の原則

  • 労働時間6時間超の場合 → 45分以上の休憩が必要
  • 労働時間8時間超の場合 → 60分以上の休憩が必要

では、労働時間8時間ちょうどの場合はどうなるのでしょうか・・・?
答えは「45分以上の休憩が必要」ということになります。60分以上の休憩が必要なのは8時間超の場合、つまり8時間と1秒からということになります。間違えやすい箇所ですのでご注意ください。

(2) 休日の原則と例外

  • 原則 → 毎週1日
  • 例外 → 4週間で通算4日以上

つまり、最低日曜日(法定休日)は休みを確保する必要がありますが、業務の特殊性などでそれができない時は、4週間でトータルして最低4日は休日を確保しなければならいということになります。

なお、変形労働時間制(1ヶ月単位・1年単位・1週間単位・フレックス制など)を採用している場合は、別に連続して労働できる日数等の定めがありますので注意が必要です。

(3) 振替休日(振休)と代休の違い

振休
振休とは、あらかじめ休日出勤の替りの休日を決めておく場合のことを言います。
代休
代休とは、休日出勤の事後にその代わりの休日を与える場合のことを言います。

したがって、「振休」は替りの休日をあらかじめ保証していますので割増賃金を支払う必要はありませんが、「代休」は代わりの休日が保証されるかどうかが不明確なため割増賃金の支払が必要とされています。

休日労働が突発的に発生するのは、企業であれば致し方ないことではあります。ただ、その代わりの休日を事前に決めておくか否かで大きな違いがありますのでご理解ください。


3. 時間外労働

時間外労働についても原則と例外が定められています。また、時間外労働には上限(基準)が定められていますので、それらを遵守する必要があります。

(1) 原則

法定労働時間(1週40時間、1日8時間)を超える労働をさせることはできません。

(2) 例外

労使協定(36協定)を締結することで、協定で取り決めた範囲内で時間外労働をさせることが可能になります。

〔補足〕 36協定とは?
労働基準法第36条で定められた時間外労働に関する労使協定のことで、会社は労働者の過半数を代表する者(例:労働者の過半数以上で組織する組合の長など)との間で、1年に1回時間外労働に関する取り決めを行い、労働基準監督署に届出なければなりません。

(3) 時間外労働の上限(基準)

36協定を締結する際の時間外労働の限度時間は次のように定められています。
(変形労働時間制を採用する場合を除く)
→ 1週15時間、1ヶ月45時間、3ヶ月120時間、1年360時間

したがって、協定を締結する際は、これらの限度時間を超えないようにする必要がありますのでご注意ください。


あとがき

「ホワイトカラー・エグゼンプション」という言葉はご存知でしょうか?

これは、ホワイトカラーを中心に労働の成果を時間で計れないような職種については、一定の年収以上であることを条件に、労働時間や残業という概念を払拭しようという考え方です。

しかし、現実的にはまだまだわが国では労働時間に従って賃金が支払われるべき職種も多数存在していますので、本格導入にはまだ時間を要する状態にあります。

これらの動きにも現れているように、この先、労働時間に関する規定は時代の変化とともに修正されていくものと思われますので、最新情報の把握とそれに伴う柔軟な対応が必要であると思います。


このエントリーをはてなブックマークに追加

≪ レポート一覧 へ